15年ほど前に他社で設置した、薪ストーブの煙突周辺から雨漏りがして、大工さんに簡易補修はしてもらったものの、一年以上どうしたらいいか困っているとのご相談をうけました。
薪ストーブ店は施工責任という点と、今後何かあったときにどちらの責任かややこしい話になってもいけないので
自社施工のものしか対応はしないのが普通です。
また、修理費用等も自社施工のものだと多少なりと配慮してくれるところがほとんどですので、まずつけられた薪ストーブ店にご相談されることをおすすめいたしました。
しかし、すでに一度はご相談されたとのことで、大工さんの補修で雨漏りが止まったなら、しばらく様子をみてくださいと言われ、大工さんからは、これは仮の補修でしかなく、ちゃんと修理するのはストーブ屋さんの責任だから、ストーブ屋さんに早くなおしてもらうべきと言われ、そのままで困り果てていらしゃいました。
そこで、とにかく雨漏りする屋根の部分だけを、弊社で修理をさせていただくことになりました。
そのあと、煙突もパーツを全て戻して取り付け、スプレーでしっかりと塗装、屋根瓦を元通りにして、出来上がりです。
新築の場合はまず心配はないのですが、後から薪ストーブを設置した場合、煙突を壁抜きでなく、屋根抜きの形にされた場合は注意が必要です。
特に、瓦屋根の場合、屋根処理に技術の差が出ます。
最近はほとんどないと思いますが、今回修理させていただいたお宅のように、防水シートと防水テープとコ―キング材で処理をする方法をとられていた場合、特別な技術は必要とせず、簡単で費用も安価であるかわりに、10年15年と経つうちに経年劣化が起こり、結果的に雨漏りが生じますので、注意が必要です。
しかし、お施主さんは、屋根の上は見えませんし、よほど建築に興味がある方でなければ、細かい屋根の処理までは聞きませんので、本当に薪ストーブ店しだいです。
目に見えないところこそ、薪ストーブ店の違いが一番出るところでもあります。
最近は、囲いフラッシングという
屋根に煙突囲いを立ち上げて施工するタイプがかなり増えています。
囲いフラッシング+丸トップ
煙突囲いの立上げが水返しの役割となり、雨仕舞も確実で安心。
煙突の設置も屋根フラッシングに比べるとはるかにやりやすく、特に急勾配の屋根の場合は足がかりになり、その後のメンテナンス(ご自分でされる場合は特に)もしやすくなります。
薪ストーブ店にとっては、ありがたい話なのですが、お施主さんの費用負担がその分多少なりとも高くなってしまうのが難点です。
こちらが、屋根フラッシング+丸トップ
外観はとてもすっきりしています。
金属屋根向き、瓦屋根の場合は、本当にその技術が問われます。
薪ストーブ店の腕の見せ所です。
気持ちよい、薪ストーブライフを送っていただくためにも、薪ストーブ店も日々精進です。